脳の健康診断(脳ドック・Brain Suite・VSRAD)

脳の健康を維持することは、私たちの日常生活において非常に重要な役割を果たします。早期発見・早期治療が鍵となる脳の異常や病気を予防するために、定期的な脳の健康診断が推奨されています。本記事では、脳の検査として「脳ドック」「Brain Suite(ブレインスイート)」「VSRAD」について紹介し、それぞれの検査の重要性について説明します。

脳ドック

medockの脳ドックでは、脳腫瘍・脳出血・脳梗塞や脳動脈瘤など、脳内の疾患を早期に見つける目的で、MRIや超音波検査を行ないます。頭部MRIは頭部CT検査と比較して微細な構造を観察できるため、症状が出る前の脳疾患、血管疾患を見つけることができます。脳の疾患は初期の段階では自覚症状に乏しく、発症すると重大な事態になることもあります。疾患を早期に発見し、致命的なことにならないように予防する目的のため、脳ドックは存在します。

  • 頭部MRI検査:磁気共鳴画像を使用して脳の詳細な画像を撮影し、脳腫瘍や脳梗塞、脳出血などの有無を確認します。症状が出る前の脳疾患(無症候性脳疾患)の発見が期待できます。
  • 頭部MRA検査:脳の血管を詳細に映し出し、動脈瘤や血管の狭窄の有無を確認します。造影剤を使用しない、痛みのない検査です。
  • 頸部超音波検査:頸動脈は血管内を詳細に観察できる超音波検査が適しています。

ブレインスイート(BrainSuite)

脳の萎縮は加齢と共に進行します。記憶を司る『海馬』は30代から萎縮し始めるともいわれており、また、ストレスや生活習慣の影響を受けやすい脳組織です。日常で運動習慣や良質な睡眠習慣がない方、飲酒・喫煙・食事バランスの偏りは『海馬』を萎縮させる大きな要因となります。

ブレインスイート(BrainSuite)では海馬の体積を測定しAIで解析します。同性同年代の数値と比較して、現在のご自身の状態を知ることができます。海馬は、良い生活習慣の継続で増大する可能性があります。良い生活習慣を構築し、翌年もブレインスイートを受けることで、生活習慣の改善が脳の健康に寄与したかどうかを見ることができます。

*年齢制限はありません。早めの検査がおすすめです。

頭部MRI検査:5分程度の時間で脳全体の画像を撮像します。海馬の体積を調べるための検査なので、脳実質や脳血管の評価はできません。

VSRAD

アルツハイマー病は進行すると脳の萎縮が始まりますが、『海馬』とよばれる記憶の中枢から萎縮していくといわれています。萎縮の進行スピードはゆっくりであるため、症状が出始めていることに気付かない場合もあります。

VSRAD(Voxel-based Specific Regional Analysis System for Alzheimer’s Disease)は、このようなアルツハイマー型認知症の早期発見に効果的な検査です。海馬やその周辺・扁桃の萎縮度を専用のMRI画像を用いて解析します。

50歳以上の被験者データを用いて解析を行うため、50歳以上の方におすすめの検査です。
*50歳未満の方は萎縮度が正常であるにもかかわらず、異常値が出る場合があります。

頭部MRI検査:5分程度の時間で脳全体の画像を撮像します。その後、専用アプリケーションで解析を行います。脳の萎縮を調べるための検査なので、脳実質や脳血管の評価はできません。

それぞれの検査の特徴

それぞれの検査を表にまとめました

頭部MRIVSRADブレインスイート
検査内容頭部MRI・MRA頭部MRI頭部MRI
検査時間15分5分5分
分かること脳と脳血管の疾患有無海馬やその周辺の萎縮の程度海馬の体積
おすすめの方脳疾患が心配な方50歳以上幅広い年代

MRIは強い磁石を使用する検査です。お身体の中に金属が入っている場合、検査をお受けいただくことができない場合があります。手術で金属が入っている場合は、あらかじめ材質をご確認いただけますと、検査が可能な場合がございます。

medock総合健診クリニックでの検査

medock総合健診クリニックでは、脳の健康診断として『脳ドック』、『VSRAD』、『ブレインスイート(BrainSuite)』などの検査を受けることができます。脳ドックとVSRAD・ブレインスイートを組み合わせることで、それぞれの検査の強みを生かすことができます。

症状が出てしまってからでは、その対処は困難になります。現状を知り、症状が出る前に改善をすることで、脳の健康状態を維持することができます。

脳は体にとってたいへん重要です。脳の健康を維持し、健康年齢を高めましょう。

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