medockコラム『人間ドック・生活習慣病予防健診だけで大丈夫?』

人間ドックや生活習慣病予防健診は、ご自身の健康状態を知るという重要な役割を持っています。
もし病気が見つかっても、症状が出る前に早期治療につなぐことができ、健康寿命を延ばすことができます。

人間ドックと生活習慣病予防健診

生活習慣病予防健診は「医師の診察、身体測定、視力、聴力、尿・便・血液検査、心電図、胸部エックス線、胃部エックス線」が基本検査です。

人間ドックでは腹部超音波検査や胃部内視鏡検査など、生活習慣病予防健診にはない検査項目が複数追加されており、より詳しく検査することができます。健診結果がすべて『A判定』であれば一安心、検査の範囲内に関しては健康状態が保てているといえます。

ところが、全身くまなく検査されているかというとそうではありません。
例えば、肺の検査は胸部エックス線検査で行ないますが、実は心臓や骨の陰に隠れた病変を見つけることは難しいのです。初期の肺がんなどはやはりCT検査が必要です。

心電図は検査しているときの状態を見ているため、測定時の心電図が正常だからといって心臓に病気がないとはいいきれません。また、心臓の病気は多岐に渡りますので心電図だけではわからない病気もあります。

脳や頸部に関しては検査していないのが現状です。

毎年、心疾患・脳卒中(脳梗塞や脳出血)・肺炎が死因の上位にありますが、人間ドックや生活習慣病予防健診だけでは心臓や脳、肺の情報は不足しています。そのため、ご自身で不安のある部位については検査を追加する必要があります。

無症状の病気


体に不調をきたすと、熱や痛みなどの症状が現れます。
しかし、ご自身に自覚症状がなくても体の中には病気が潜んでいることがあります。

脳では、大脳白質病変や無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)はmedockで脳ドックを受診された30%の方に見られました。大脳白質病変は脳への血液が不足している状態で、脳卒中の危険因子のひとつです。進行すると認知機能が低下するリスクも高まります。無症候性脳梗塞は脳内の細い血管が詰まることで起こる症状のない脳梗塞です。脳梗塞の範囲が広がると次第に症状が現れてきます。

心臓については、medockで心臓ドックを受診された40%の方の冠動脈に石灰化がありました。石灰化は動脈硬化の最終形であり、気付かないうちに動脈硬化が進行している証拠でもあります。中には治療を要する冠動脈狭窄が見つかることもあり、狭心症や心筋梗塞のようなつらく苦しい痛みが出る前に対処することができます。

早期に見つけることにより、多くの場合は生活習慣の見直しや内服治療で進行を抑えることができます。また、精密検査で特に問題がなかった場合でも、良いかかりつけ病院を持っておくことは今後の生活に安心が得られます。

健康診断の役割

健康診断は早いうちから病気を見つける以外に、健康であることを確認する役割があります。
ご自身の体の状態をしっかりと理解することで、長く健康でいることができます。

medockではさまざまなニーズにお応えできるよう、豊富なオプション検査をご用意しております。
詳しくはこちらをご覧ください。☞オプション検査
CT、MRIなど単独検査受診も可能です。ご相談ください。

medock放射線課
放射線検査・CT・MRIなどを担当いたします。
丁寧な検査を心がけております。不安なことがございましたらいつでもお声がけください。

アーカイブ

Categories