須磨久善院長の論文が、国際的な心臓血管外科専門誌『European Journal of Cardio-Thoracic Surgery』に掲載されました

このたび、medock総合健診クリニック院長・須磨久善の論文が、心臓血管外科分野の国際的な専門誌『European Journal of Cardio-Thoracic Surgery』に掲載されました。

本論文は、須磨院長が1986年に世界に先駆けて臨床応用した、右胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス術の開発経緯を、自ら振り返ったものです。

心臓外科の新たな可能性を切り拓いた、世界初の挑戦

冠動脈バイパス術は、狭窄や閉塞を起こした冠動脈に別の血管をつなぎ、心臓への血流を確保する手術です。長期的な治療成績の向上を目指すうえで、バイパスに使用する血管の選択は重要な課題でした。

須磨院長は、従来の血管に代わる新たな選択肢として、胃に血液を供給する「右胃大網動脈」に着目しました。血管造影画像による形態の検討、解剖学的な計測、病理学的な評価など、多角的な基礎研究を重ね、この血管が冠動脈バイパス術に適している可能性を見いだしました。

そして1986年6月、須磨院長は右胃大網動脈を冠動脈バイパス術に用いる手術を実施し、良好な結果を得ました。この画期的な取り組みは、1987年に学術論文として発表され、心臓外科における新たな血管グラフトの選択肢を切り拓くこととなりました。

一つの発想から、世界へ広がる医療技術へ

須磨院長の取り組みは、単に新しい手術手技を生み出しただけではありません。その後も臨床経験を積み重ね、血管の特性や血流、長期的な開存性などについて研究を継続。1990年代には国際学会での発表や手術の実演を通じて、その技術を世界の心臓外科医に紹介しました。

さらに、右胃大網動脈を採取する際の手技の改良なども進み、この術式は日本を中心に現在まで受け継がれています。須磨院長が切り拓いた道は、冠動脈バイパス術における動脈グラフトの活用と、より良い長期成績を目指す心臓外科の発展に貢献してきました。

医学の進歩を支える、探究心と挑戦

今回掲載された論文では、当時の医療上の課題に向き合い、既存の常識にとらわれず、新たな可能性を追究した研究の歩みが語られています。

一つの着想を、科学的な検証と臨床での実践によって確かな医療技術へと発展させる。その姿勢は、医学の進歩を支える研究者・外科医としての須磨院長の歩みを象徴するものです。

medock総合健診クリニックは、こうした医学の発展に取り組んできた須磨院長の経験と知見を背景に、予防医療の質の向上に努めてまいります。

掲載論文
Suma H. How Did I Came Up With the Idea of Using the Right Gastroepiploic Artery for Coronary Artery Bypass Grafting.
European Journal of Cardio-Thoracic Surgery. 2026;68(6).
DOI:https://doi.org/10.1093/ejcts/ezag180
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